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zoom RSS 大学院の開講式で

<<   作成日時 : 2011/04/10 17:04   >>

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 今年から、大学院の授業も担当することになり、はじめて開講式に出席してきました。その後の専攻別ガイダンスで、ひとり5分程度で、授業や研究について紹介してくれということになり、突然で何も準備していなかったために、その日の流れでいろいろなかたが語ったことをつないで、自分の授業内容につなげるというふうにしてみました。
 こんなことを話したね・・・というメモです。


 こんにちは。(大学院)前期課程の授業で「生涯学習論特講」を担当します古賀徹です。さきほど北野先生からお話があったように、この科目もダブルで開講されておりまして、小笠原先生というかたの授業もありますので、どちらかのみしか履修することはできません。ご縁がありましたら、そのときは授業でよろしくお願いいたします。

自己紹介のようなものは『大学院要覧』(2011・博士前期課程)の76ページに載っております。また、授業の内容については『講義概要』(2011・博士前期課程:日本大学大学院総合社会情報研究科)の187〜188ページに載っているのですが、簡単にいえば指定しておいたテキストをもとに「生涯学習」や「学習」の概念について考えていただくことと、もうひとつは「ヴィゴツキー」の主張を教材として学んでいこうと思うのですね。

 さて、(本日)午前中の開講式において、総長の告辞がありましたが、そのなかで学祖である山田顕義先生についてお話がありました。たしか、1844年生まれで、長州出身で松下村塾に学び、維新後に司法大臣になり、日本大学の前身である日本法律学校を創設したのだということで、「自主創造」という日本大学の精神はそこからきているのだ(建学の精神なのだ)というお話でした。私も皆さんと、この講堂で聴いていて、「ピーン」ときたことがあるのです。

 実は「1844年生まれ」というところで「ピーン」ときたのですが、私の尊敬する人物のひとりである「ニーチェ」が同じ年の生まれなんですね。ニーチェは1844年に生まれ、1900年に亡くなっていますが、私は「哲学」「思想」のなかではニーチェが好きで、それと「心理学」「教育学」のなかでは「ヴィゴツキー」という人物が好きなんです。

 ちなみに2人ともはやめに、若くして亡くなっているのですが、後世に名を残す偉大な仕事をしました。というよりも、後になって評価されてきたという人物なんです。ニーチェと同時期といえば民権論を提唱した中江兆民(1847〜1901年)とか、すこし後では社会主義者の幸徳秋水(1871〜1911年)もいますが、実は学祖・山田先生も(1844年生まれで)1892年に亡くなっているので、けして長い人生ではなかったのですね。しかし偉大な足跡を残していますよね。こうして皆さんが入学している「場」をつくったのですから。「学べる」ような空間を創りあげた。ちなみに私も学祖・山田先生の晩年と同じぐらいの年齢です。健康にはじゅうぶんに注意したいものですね。

 さて、ヴィゴツキーは(1896年生まれで)1934年に37歳の若さでなくなった旧ソ連の心理学者・教育心理あるいは学習心理学者なのですが、後々になってすごい評価を受けたというか見直された人物です。1980年代前後から、そういう動きが顕著になり、「ヴィゴツキー・ルネッサンス」などともいわれてますし、また彼は「心理学のスピノザ」「心理学におけるモーツァルト」などともたとえられている人物です。そして「発達」や「学びあい」や「学習」という概念や考え方についてつきつめて考えていった人で、例えばOECDのPISA調査は有名ですが、そのトップクラスとされるフィンランドで行なわれている学習・授業なんかにもその影響がみられます。私も2年前に3ヶ月間だけ学びに行ってきたのですが、ヘルシンキ大学の研究者ユリヤ・エンゲストロームの提示する学習理論などにもその影響がみられるのですね。

 ですから授業では、彼(ヴィゴツキー)の講義録をテキストに使っていきます。ちょうど大学院のテキストとしてピッタリだと思いますので。どうしても演説録などは読みにくい部分もありますし、また時代背景のちがいもあります。ですから参考文献としてあげた入門書的なものをさきに読んでおいて、それからテキストにとりくんでいけば、きっと「目から鱗が落ちる」ように自分の中にスゥーっと入ってくるものがあるかと思います。哲学の先生のお言葉にも(さきほど)ありましたように、まずはその著者の気持ちになれるように、あるいは視線に立てるようにと、読んでいくのがいいと思います。

 授業でお会いしなくても、何か質問があれば(メール等で)きいてください。ご縁がありましたら(授業で)よろしくお願いいたします。


 こういった内容を5分弱でお話しさせていただいたのですが、今度は(この後に)つづく「心理学」専攻の先生方が、私の話の内容を受けてお話をすすめてくださいまして・・・、「いまお話のあったヴィゴツキーを学生時代に勉強したことを思い出しました」といったように・・・つづけてくださいました。

 学問や、研究の「場」(空間)というのは面白いですよね。まるっきり(というほどではないにしても)領域や専門が異なっていても、共通してその場でつながりをもつことができる。つなげて話すことができる。
 こういった共感や共通の知識や考え方。興味のある課題について、思いっきり研究をできる(専念できる)大学院っていいですよね。

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